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2019年12月05日

若いキュザンスが信じた思惑と、バイエルンでの半年後の現実

FC Bayern München
バイエルン・ミュンヘン
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 この夏にバイエルン・ミュンヘンへと移籍して以降はじめて、ボルシア・メンヒェングラードバッハの本拠地ボルシア・パークを今週末に訪れるミカエル・キュイザンス。しかし期待の若手MFはただ試合を見守ることになるだろう。ここまで新天地では、トップチームでの居場所さえ見出せない日々が続いているところだ。

 トップ下、CMF、ボランチとしてもプレーが可能な、テクニックに長けたMFは、特にグラードバッハ移籍初年度では攻撃的なボランチとして活躍を披露。ファンの心も掴むことにも成功していたものの、しかしながら昨季はわずか11試合に止まっており、当時まだグラードバッハへ出場機会の保証を直談判していた。

 そこでエベールSDは「新しい監督を迎え、そしてその監督はキュイザンスへとチャンスを与えたいと思っていた」と期待を寄せており、実際に今シーズンに同じく若手MFラシュロ・ベネシュが、グラードバッハの中盤にて主力としての活躍を披露していることを思えば、キュイザンスへのチャンスは決して小さなものではなかったことは明らかだろう。

 しかしながらまだ20才の誕生日を迎える前だったキュイザンスは、出場機会を求めていた反面、キミヒ、ティアゴ、ゴレツカ、トリッソ、ミュラー、マルティネス、さらにこの夏に加入したコウチーニョを獲得するバイエルンの中盤へと移籍することを決断。慰留に努めるグラードバッハの声は及ばず、キュイザンスはチームを後にしている。
 
 確かにバイエルンののサリハミジッチSDは、獲得時「彼がグラードバッハ初年度にみせたものをみただろう?まさにシーズンMVP級の活躍だった」と、トリッソ、コマン、エルナンデス、パヴァールに続く5人目のフランス人選手について期待感を示してはいた。

 だが王者における定位置争いの壁は、20才を迎えたばかりのキュイザンスにとってはあまりに高いハードルであり、ここまで過ごしてきた時間は「トップレベルの選手たちと練習でもまれる」(サリハミジッチSD)環境と、ブンデス3部に属する下部チームを主戦場にプレーすること。今のキュイザンスには、本来ならば自分が立っているはずだった週末の頂上決戦を、ただ外から見守ることしかできない。
 


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