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2020年02月26日

アントニオ・リュディガー「人種差別が勝利したという事」

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 先日行われたプレミアリーグ、トッテナム・ホットスパー戦はチェルシーのアントニオ・リュディガーにとって、決して良い結果を手にしたとは言えない。それはオウンゴールをおかしてしまった事よりもむしろ、一部の観客よりブーイングを浴びたことにあり、それはどうやら前半戦でのトッテナム戦に起因しているようだ。

 今回と同様にチェルシーはその試合でもトッテナムに勝利。しかしリュディガーはこの試合で、観客席より人種差別を受けたことを訴えていたのだが、しかし調査を行ったトッテナムはその証拠が見当たらなかったとして、誰に対しても処分を科すことなく終了。この事にリュディガーは憤りを見せている。

 「人種差別が勝利したのさ」と、スカイに対して語ったドイツ代表は「これは、そういう人々の勝利を意味するものだ。そして最終的に訴えた者がブーイングを受ける事になる。」とコメント。その時の実行者たちは再びスタジアムへと足を運ぶことが可能であり、「彼らには処分が下されず、結局は僕が悪者ということになる」と、言葉を続けた。

 しかしそれでも「それで僕がこれ以上、訴えを止めるということはない。僕はずっと声にしていく!」と、リュディガー。その一方で周囲からの支持は感じるものの、言葉を受けることと実際に行動をとってもらう事は異なるものであり、「インスタやツイッターに僕が投稿したとして、それがどれだけの救いとなることだろう」と指摘。

 そして「酷いものさ。木曜日には子供が生まれたのだが、しかし考えてしまうよね。今日のようなことは、おそらく僕たちの子供にも襲いかかることだろう」と危惧しており、「小さい頃にしっかりと教育がなされなければ、結局は敗者となってしまうのは僕たちの方。それは正直に口にしないと。」と強調している。

 最近ではトルナリガらに対する人種差別行為が複数伝えられ、さらに先日は人種差別が起因したと見られる銃撃事件がハーナウで起こった。「まずはトルナリガ、クワドォー、遂には死者まで出す事になった」と述べたリュディガーは、「どの国でもいまだ手に負えないものなんだ」と語った。


 ドイツ代表で同僚で、火曜日にCL16強でそのリュディガーと対戦した、ジョシュア・キミヒはその試合前に「僕は決して、人種差別が勝利したなんて望んでいない。僕たち選手は決して諦めてはいけないんだ」と述べ、「最近はずいぶんと多くのことが起きている」と指摘しつつ、「僕たち選手は多く部分で、人種差別に対して僕たちは、寛容さ、敬意、多様性、絆という点で、社会の模範となれるところがあると思うんだ」と語っている。
 


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