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2020年04月26日

難民からスターへと駆上る19才、アルフォンソ・デイヴィース

FC Bayern München
バイエルン・ミュンヘン
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 今シーズンにブレイクを果たした代表的な選手の一人、バイエルン・ミュンヘン所属のアルフォンソ・デイヴィース。今季第9節にブンデス初先発を果たしたばかりの19才だが、それ以降はほぼ全試合でフル出場に近いプレーを続けており、さらに先日には契約を2025年まで延長。その愛くるしい笑顔を振舞う、陽気なカナダ代表FWは、英紙ガーディアンの記事の中で、自身の難民生活からバイエルンの移籍などについて語った。

 「正直いって、ガーナでの難民キャンプ時代のことは、実は覚えていないんだ。サッカーはしていたはずなんだけど、そんなこともはっきりとはしていない」と、ゲイリー・リネカー氏との対談の中で明かしたデイヴィースは、現在は難民支援も行う活動も行っているところ。そして移民したカナダにて、14才になった頃にバックーバー・ホワイトキャップスのアカデミーへと加入しており、「そこでトップチームの練習を見ていて、あそこに僕は立ちたい。それが僕の夢だと思ったものさ」と振り返っている。

 だがその夢はさほど時をおかずして実現することとなった。わずか15才でMLSデビューを果たし、2年後にはカナダ代表としてもデビュー。いずれも最年少記録のオマケつきだ。そして18歳になったデイヴィースは、なんとカナダ年間最優秀選手賞をも受賞。大きな驚きと同時に、「その年の努力が結果として報われたね」と語った。

 さらに2019年1月には、デイヴィースは世界的トップクラブの1つ、バイエルン・ミュンヘン入りの切符をも手にすることになる。「興奮と不安の両方を覚えたね。でもそのレベルでもやれるというところをみせたいとも思ったんだ」ブンデスデビューは後半戦のわずか2試合目、シュトゥットガルト戦でのことであり、当然ながらこれはカナダ人選手によるブンデスリーガ最年少出場記録。その後はブンデスリーガ、そしてドイツ杯でも優勝を制して2冠を手にすると、今季からは左ウィングよりもむしろ日ダイサイドバックを主戦場とし定位置の確保に成功している。

 この目まぐるしい飛躍にデイヴィース自身も、信じられない感覚を覚えており、「子供の時にテレビで興奮してみていた選手たちと、急に僕は一緒に練習をするようになっていたんだ。アリエン・ロッベンから自己紹介を受けたときは信じられない思いだったね」とコメント。その卓越した俊足でスターへの階段を疾風のごとく駆け上がるデイヴィース。その夢の続きは、むしろまだまだ序盤。その笑顔をプレーによって、これからどれだけ我々を楽しませてくれることだろうか。
 


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