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2020年08月24日

「とにかく感動的だ!」選手たちを誇るフリック監督

FC Bayern München
バイエルン・ミュンヘン
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 2019年11月4日にハンジ・フリック氏がバイエルン・ミュンヘンの監督へと就任した時、それから9ヶ月後にこんなシーズンの結末を迎えると誰が想像できたことだろう。だがルメニゲ監督が手渡したペンの贈り物には、値千金の価値があったことは言うまでもない。

 「監督というのは、実際に決断を下すことができる唯一無二の存在だ。だからこそ責任を背負うことにもなる」と、チャンピオンズリーグ優勝イベントを終えたトーマス・ミュラーは、TV局スカイとのインタビューの中でそう語った。「彼が正しい判断を下せば、彼は最高の人物となり、それができなければそれとは真逆になってしまうもの」

 確かなことは、ハンジ・フリック監督はその前者にあたるということ。かつてドイツ代表SDとしてブラジルW杯を制したヨアヒム・レーヴ監督を長年支え続け、そしてバイエルン・ミュンヘンではニコ・コヴァチ前監督のアシスタントを務め、そして今は2013年のユップ・ハインケス監督以来となる、三冠達成というクラブ史上最高の成績を納めてみせた。そしてこの日のリスボンの夜では、その信じられないような9ヶ月間に花を添えている。

 11月にコヴァチ監督の後を引継ぎ、ひとまず暫定監督へと昇格した同氏は、2月の誕生日の際にカール=ハインツ・ルメニゲ代表からペンのプレゼントを手渡され、「ペンというのは、サインする時にも使うものだよね」とコメント。そして4月4日に2023年までの契約を結ぶまでに至った。直近の公式戦30試合において無敗のバイエルンは、29勝1分の成績を残しており(21連勝)、その中で挙げた総督点数はなんと98!

 そしてフリック監督自身、CL史上初となるデビューから8連勝を果たして優勝を成し遂げてみせたが、それでも55才の指揮官は謙遜をみせ「今は、あまり言葉がないよ」とコメント。4位に転じていた「11月の新聞の見出しでは、バイエルンは恐るるに足りぬ、という文字が踊っていた」と振り返りながら、「それから見せた破竹の快進撃には、あまりに感動的なものであり、全てを本当に見事にやってのけた。コロナ危機という状況もうまく対処をみせ、今日の試合でもこれまで歩んできた道を一貫して突き進んでいたよ。意欲的に攻撃も守備も行っていく。本当に素晴らしかった。選手たちはとても意欲的で、勝利へのあくなき執念がある。この成功はひとえに、全てのクラブ関係者やサポーター、全ての人たちによるものだ」と感謝の言葉を述べている。

 ただ唯一、フリック監督が寂しさを感じたこと。それは「ファンたちの存在」であり、再びその時が訪れることを切に願った。ただちょうど1ヶ月後に行われるUEFAスーパーカップでは、UEFA主宰としては初めて観客を動員することを計画している。
 


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