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2021年03月07日

逆境でこそ真価を発揮、六冠王者バイエルンの風格

FC Bayern München
バイエルン・ミュンヘン
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 今週土曜夕方より行われた注目のドイツ頂上決戦において、ボルシア・ドルトムントはエルリング・ハーランドが、開始早々のドッペルパックを決め9分で2点リードを奪って見せた。対峙するバイエルン・ミュンヘンにとってこの上ない苦境へと立たされた格好になるのだが、だがドルトムントがそこから受け身に構え、その勇敢なプレーは消え失せバイエルンに主導権を譲ったのに対し、バイエルンは2点差にもかかわらず、相手がドルトムントであるにもかかわらず、数時間前にはライプツィヒに暫定首位を譲っていたにもかかわらず、重圧を受けることなく淡々としたプレーで逆転勝利をおさめている。

 相手がドルトムントであるのか、シャルケであるのか、自らの力を認識しているバイエルンにとって、そのことは大した問題ではない。一方でドルトムントは失敗を恐れ、2点差を守らなくてはならないという、重圧に押し潰されてしまった。このような現象は、ハンジ・フリック監督政権下ではしばしば見受けられれる。逆に言えばそれだけ追いかける展開が多いともいえるのだが、今季のバイエルンはすでに追いかける試合展開から、勝ち点22をもぎとってきた実績があるのだ。そしてそれは今週土曜日のドイツ頂上決戦でも、再び繰り返されることになった。

 確かに中盤でリロイ・サネがエムレ・ジャンをチャージしボールを奪ったプレーは、ファウルの議論の余地があるかもしれない。しかしその後に例えばセカンドボールにいち早く追いついたジョシュア・キミヒの貪欲な姿勢から生み出された決勝ゴールでもあり、最後は古巣ドルトムントをお得意様とするレヴァンドフスキが格の違いをみせつけるダメ押し弾、この日もハットトリックを決めて通算ゴール数20得点とするオマケつきで、頂上決戦は4−2でバイエルンへと軍配が挙がっている。


 なおこれで今季リーグ戦通算31得点目としたポーランド代表は、ゲルト・ミュラー氏が樹立した不滅の40得点まであと9。フリック監督は「ハットトリックというのは常に特別なものだ」が、ミュラー氏の記録更新について問われると、「彼にとってもチームの成功が重要だ。チーム優先だよ」とコメント。逆転劇には「チーム全体が素晴らしかった」ことを強調し、「センセーショナルなカムバック劇」に胸を張った。一方のレヴァンドフスキも、記録に「今は関心はない」とそしており、「まだそれは早すぎるよ」と言葉を続けた。


 ちなみに総督点数については、ゲルト・ミュラー氏がもつ365得点は、この2年で67得点を重ねてきた32才にとっても厳しいものといえるだろうが、ちなみにクラウス・フィッシャー氏がもつ268得点に関しては、すでにあと1差にまで迫っているところであり、早ければ次節のヴェルダー・ブレーメン戦にもレヴァンドフスキが2位浮上を果たす可能性がある。
 


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