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2021年06月24日

ゴール後に挑発行為をみせたゴレツカ「ウェンブレイが呼んでいる!」

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 その時、レオン・ゴレツカが見せた行動。極右組織のメンバーを思われる、黒い服をまとったハンガリーファンの前を、野牛のごとくかけぬけて両手でハートマークを作っていた。そう、無論これは挑発行為だ。

 だがここのところ特に加熱する議論を受け、そのジェスチャーは政治的意味をもつと当時に、UEFAの言葉を借りるならば単なる「善意」という意味ももつものでもある。ゴレツカは試合後にも、自身のインスタグラムにて上記の画像を投稿し、話題となっていたレインボーカラーを「Spred Love」の文字と共に掲載。そして「ウェンブレイが呼んでいる!」と付け加えた。

 またこのゴレツカのゴールは、この日にロングボールを多用するドタバタ劇のような試合展開の中で、最終局面にようやくロンドンへの切符を引き寄せる、値千金のゴールでもあった。レーヴ代表監督は「浮き沈みの激しい」グループリーグでのパフォーマンスを経て、「今日は素晴らしい夜となったね」と総括。「物事がうまく実践できずに、我々は苦戦をしいられた。

 ただそれでも自分たちの力さえ発揮できれば、自分たちが強いチームであるという自負もある。」と強調し、それがポルトガル戦では発揮され、ハンガリー戦では最後まで苦しい展開が続くことに。ただ「他にも語ることはある」と言うように、「チームの士気、臨む姿勢、闘争心は好感をもてるものだった。だからこそ「点をとれる」という気持ちを常にもちつづけられたんだ」との考えを示している。

 ただ実際にはこれから対戦するイングランドと同様に、決して納得のいくパフォーマンスを見せられていないドイツ。ただそれは決してそこまで予想できなかったことではないものではあるが。水曜の試合ではほぼ何もできず、ポゼッションサッカーは遅く、創造性も刺激もなく守備はさらに悪い結果を招いた。キミヒは「あれば僕たちが悪かった」と反省を述べ、「自分たちがやってはいけないものだった」とコメント。実際にボール奪取は少なく、カウンターのチャンスを活かす様子もほぼみられていない。

 「だから相手を苦しめられなかったんだ」とキミヒ。ただそれでもこの日は右サイドバック、その後にボランチ、最後は右側のセンターバックとしてプレーした同選手は「気迫はみせることができた、相手と同様にね」と前を向き、「また異なる戦いが待っているよ。だから楽しみなんだ。トーナメントだから、自分たちには良いチャンスがあると思う」と述べ、ゴレツカもハンガリー戦で疑念を抱くことなく「まだ僕たちは自信をもっているよ」と明言。確かに彼が得点後に見せた、あの駆け抜けた姿からはその様子が見て取れるものだった。 
 


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