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2021年08月25日

ナーゲルスマン監督、サネへのブーイングに「社会の縮図を見た」

FC Bayern München
バイエルン・ミュンヘン
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 すでに先日の1.FCケルン戦にて、途中で交代を告げられたリロイ・サネに対して、バイエルンの一部ファンからブーイングが浴びせられたことに、ナーゲルスマン監督や延長を発表したジョシュア・キミヒも苦言を呈していたのだが、この問題はドイツ杯初戦を前にした会見でもテーマとなっており、指揮官は改めて自軍のファンからのブーイングに「以前にも話したように違いをどうしたいのか、誰もが自問自答すべきこと」との考えを述べている。

 むろんパフォーマンスで評価されることは理解している。時には批判の声にも甘んじなくてはならない。だが「やり方の問題だ。批判の度合いに関わらず、彼への対応がよくなかったという事実、自軍のファンがブーイングを受けたという事実に変わりはないのだ」と言葉を続けた。またサネに対して自身の考えのメモも手渡しているとのことで、「人間として、彼にどう助言したいかを書き記している。いわば人間としてのヒントのようなものだ」とのこと。

 そして「結果を出せるようにしないといけない。それから全てのファンが共に祝いたいか、静寂を保つのかを判断することになる。正しい方向へと歩みを進めて結果で証明すること。それしかないし、そうすれば本来あるべき姿になるはず」と述べ、これは「あらゆる社会における姿を代表している」と持論を展開。「互いを思いやる気持ちをもとう!」と提言している。


 前十字靭帯断裂からの再起という意味合いもあった、昨季の移籍初年度。新天地へ馴染んでいくことは、たとえ代表で共に戦う仲間が多くとも決して容易なことではなく、これらの要因から首脳陣も繰り返し時間が必要であることは強調していた。だがそれでもサネがいつかは結果を出さなくてはならない立場にあることも明らかで、それはサネ自身がもつ優雅な動きと繊細なテクニック、スピードあるウィンガーとしての資質に寄るところであり、また首脳陣が繰り返し絶対的なドリームプレーヤーとして形容してきたことがある。

 また莫大な移籍金も影響していることだろう。その期待にまだ応えきれておらず、それはブーイングがなされたこの日の前半も同様。ファンは時にブーイングをするもので、首脳陣は選手を擁護する。だがこのままではいけないことは共通認識だ。むしろ苦境にある今こそ、サネにとってスターとしての真価が問われている時期なのかもしれない。
 


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