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2020年02月07日

宮市亮「頭を切り替え、そして考え過ぎないように」

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 「まだ、あの場面は頭の中に残っています。」FCザンクトパウリのクラブ公式ページに掲載された特集記事では、宮市亮によるこの言葉から書き出されていた。宮市が語るあの場面、それは前節に行われたブンデス2部VfBシュトゥットガルト戦での事であり、前半34分に日本人MFは、相手GKコーベルと完全フリーの状態で対峙。

 「ヘンクが完璧なボールを供給してくれ、僕はゴール前に一人抜け出すことができていました。そこで少し焦りもあったかもしれません。いろいろ考えすぎてしまって。左隅か、それとも右隅か?そこで僕は相手GKの腕の中に蹴ってしまった。当然、あそこは決めなくてはならなかったのに。」と、振り返っている。

 そこでクラブ公式では、それは以前のブンデス2部カールスルーエ戦でも見られたことだと指摘。宮市は「とにかく余りに考えすぎてしまった。ゴール前でフリーになった時に、悔しいけどそれが起こってしまう。相手GKがより大きく、そしてゴールがより小さく見えてしまうんです」と、背番号12は答えた。「日々の練習で、僕はそのことについて取り組んでいます。是が非でも修正していきたいし、ゴール前での決定力を磨いていきたい」

 そんな中で模範的存在となるのが、そのパスを供給したヘンク・フェールマンだ。「ヘンクはゴール前でとても落ち着いていて、まさに僕にとって得点面で模範となる選手。監督からもヘンクから見習うように言われています」と宮市。

 ただそのシュトゥットガルト戦では先制ゴールをアシストしており、これで今季のアシスト数は5。「本来なら、もっとアシストしてても良いとは思うんですけど、でも数字としてはそこまで悪いものではないかな」と話すように、昨季は0アシストに終わった宮市にとっては大幅な改善だ。

 だが得点面では昨季の5得点から1得点にまで減少。4得点決めたヘディングについては、「今季はまだ、そういった場面がほとんどないんですよ。ほぼ全てのチャンスは足です」と27才のウィンガーは説明。

 それでもやはり幾度となく膝に重傷を抱えてきた宮市にとって、今季における何よりもの収穫はリーグ戦20試合全試合で出場、そのうち19試合で先発出場を継続しているということだろう。「もうダメだという声もありました」そう語った宮市。

 「でも僕はずっと復帰を信じていた。今の僕がいる場所。ここに戻ってくるために懸命に取り組んできたんです」と強調、「本当に長い時間でした、だからこそ喜びもひとしおですね」と述べており、これからは更なる進化を目指して、決定力の改善をはかっていきたい。その鍵となるのが、「気持ちを切替え、そしてあまり考えすぎない」ことだ。
 


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