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2020年12月31日

ヒツルスペルガー氏、会長立候補への強い決意表明

VfB Stuttgart
VfBシュツットガルト
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 VfBシュトゥットガルトは現在、大きな分岐路へと直面している。トーマス・ヒツルスペルガー氏は何故、会長選挙へと自ら立候補しなくてはならなかったのか、その理由を説明した上で現職のフォクト会長へ強い批判を浴びせた。

 現在のブンデスリーガにおける順位表へと目を向けた場合、それだけで「到底、受け入れられない」ような状況へとクラブが陥っているとは、あまり疑う者はいないだろう。しかしトーマス・ヒツルスペルガー競技部門取締役は、クラブの中に「深い溝」があるとみており、大きな行動へと打って出る判断を下している。

 「この溝は、我々が正しいと誇りに思う全ての物事を、危険な状態へと晒しかねないものだ」と、水曜午後にヒツスルペルガー氏は声明文を発表。クラブ内にて起こっている様々な対立構造を指摘し、「それがもはや受け入れられないところまできてしまった」という。

 とりわけデータ流出問題への対応について、「入札」も「コスト管理」も「プロジェクトプラン」も、「プロジェクト管理能力」も無いと批判。「抑えきれないところまで費用がかさんだ結果、倒産を避けるためにクラブは支援を受けなくてはならなかった」と指摘した。

 つまりフォクト会長は「かなりのダメージ」をクラブに対して与えており、「個人の思惑がクラブ全体を脅かしている」と糾弾。さらに「クラブ内では情報提供の義務を果たさず、逆に外部へは内部情報が第三者へと渡ることが多すぎる」ことを挙げつつ、「実質的に彼は何もしていない」と言葉を続けている。

 「細かな事に没頭し、指揮をとることなく、十分な情報も与えず、決定さえ下すことはほとんどなく、開かれた交流も議論のカルチャーも育もうとはしない。だから今のシュトゥットガルトは、この1年で成し遂げてきたことを全て、台無しにしてしまうような道を歩んでいるのだ。」

 ただその一方で取締役が会長職を、このような形で得ることへの「自分の移動によるリスクも承知している」と同氏。「このような争いは厳しいものであり、クラブのイメージをも損ねる可能性もあるものだ。いかにもシュトゥットガルトらしい、うまくいけば潰し合う。なんていう人もいるかもしれない」

 それでも「でも全てがダメになるより一部で済んだ方がいい。意見が大きく割れれば成功するクラブなど存在しないし、それでは笑って問題を見ないフリをするだけなんだ」と述べたが、それでも実際にどのような影響を及ぼすかについては今のところはまだ知る由もない。

 確かにスウェン・ミスリンタトSDと延長した、ペジェグリーノ・マタラッツォ監督はまだ就任1年を経過したばかり。ブンデス復帰を果たした今シーズンは、ここまで7位と大いに奮闘をみせ、加えてフォクト会長は前任者たちとは異なりファンからの支持もある。それでもシュトゥットガルトでは今もなお、大いに混乱を極めていることに変わりない。
 


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