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2021年02月27日

データでみる:好調ヴォルフスブルクを支える守備力

VfL Wolfsburg
VfLヴォルフスブルク
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 現在VfLヴォルフスブルクはチャンピオンズリーグ出場権獲得圏内となる3位につけており、さらに波乱のドイツ杯においても8強入り。王者バイエルンの敗退もあり、タイトル獲得の可能性もでてきた。とりわけ昨季はヨーロッパリーグ出場権を逃したシーズンにあって、グラスナー監督は守備力の改善に成功。ここまでの失点数19は、2位ライプツィヒに次ぐ失点の少なさ。1試合平均では1.35から0.86へと大幅減少を果たした理由は何か。

ストラクチャー

 ディフェンススタッツに目を向けた時、ヴォルフスブルクの守備位置がより深い位置へとスライドしたことがわかる。昨季はゴールから平均45.3m前で構えていたのに対して、今季は43.5mと2mほど後ろへ。これは上位6クラブの中で、もっとも 深い位置に構えていることを意味する。リーグ全体でみても中の下といったところだ。ただその結果、1つの大きな現象がみられている。カウンターからの失点はここまでわずか1。昨季の同時期が6だったことを思えば大幅な改善である。


 また最近リーグ戦6試合連続無失点のスタッツに目を向けてみると、グラスナー監督は先発メンバーをわずか1度だけ変更しており、4バックのディフェンスラインは安定。許したシュート数も危険な場面もさらに減少した背景には、右サイドバックのバクーを中盤へとスライド、そこに守備的なケヴィン・ムバブを配置したことが功を奏したことが挙げられるだろう。またラインが下がったからといって、カウンターへの影響が大きくでているというわけではない。

 上部に掲載したプレスアクションゾーンをご覧いただければお分かりのように、ヴォルフスブルクでは2段階に若手プレスゾーンを構築しており、前線ではまずロストした直後に奪いにいく、そのため必然的にむしろ相手PA内にて積極的に行われている(右が攻撃方向)。この目的は大きく2つあり、まずできるだけ早くボールを奪うということと共に、バックラインを交代させて立て直しを可能にするということ。このようにしてヴォルフスブルクは、攻撃的プレスから、守備的プレスへの移行を図っていく。逆に相手にとっては、カウンターへの移行の困難度が増していくということだ。


 そして最後に立ちはだかるのが、頼れる守護神コーエン・カスティールス。ここまで10試合で無失点試合を記録しており、現在の577分間連続無失点はクラブ新記録。その失点数の少なさのみならず目を見張るのは、ブンデストップとなる75%のセービング率、PSxG(相手から放たれた枠内シュートの質に応じて失点数を予想)における価値からも、その高いセービング能力が裏付けられていると言えるだろう。(PSxG18.6−15失点=3.61はブンデストップ)
 


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